artigiano
artigianoとは「職人の手による」をあらわす言葉。
一貫した手作業の中からつくりだされるアルティジャーノのニット。「手横編機」を使って編み上げられるこのコレクションは、イタリアの伝統に培われた技術を背景に、縫製の美しさや、「手」の作業から生まれてくる風合いやぬくもり感を大切にしている職人の手による限定生産のコレクションです。
artigiano のニットとは
機械による編機の歴史は1589年イギリスの牧師ウィリアム・リーが足踏み式の靴下編機を発明したことにはじまります。その後改良が進み、「手横編機」の原型となるVベット型の編機は1863年、アイザック・ウイリアム・ラムが発明し、この技術はニット産業の発展に大きく貢献しました。
その後、時代の移り変わりと共に安価な大量生産品が求められ、生産効率向上へと傾倒したことにより、「手横編機」での作業はコンピューター制御による自動機へと移行し、「手横編機」自体の需要は極限られたものとなっていきました。そのような時代背景もあり、今では一枚のニットを糸、色、デザインから選び「手横編機」を用いて仕立てることのできる職人たちも少なくなってきました。かつてイタリアには、このようなお客さんの思いを受け入れることができる工房が数多くあり、そのようなオーダーニットをつくる職人たちの技術は、大量生産の技術とは大きく異なり、着る人のサイズに合わせたパターンの追求、編み地への細かな気配り、すべての工程の中で必要な作業が丁寧に行われていました。
ユリ・パークのアルティジャーノ・コレクションでは、失われつつある「手横編機」と「職人の技術と感性」を用いて、編機職人が糸と機械の流れを直に感じながら糸の性質を確かめ、目の並び方、仕上がりのふくらみ感を調整し、手作業ならではの温もりある編み地を編んでいきます。編み上げられた各編み地は、それぞれ糸始末がなされ、しつけ縫い、縮絨(風合い出しの洗い加工)へと進み、その後アイロンでパーツごとに形を整え、リンキング縫製の後、仕上げのための糸始末、アイロンまで、一つ一つの工程を経て一枚のニットを完成させていきます。 そのようにしてつくり上げられるアルティジャーノ・ニットでは、リバーシブルモデルの裏面着用時に見られる美しい縫い代をはじめ、後ろ衿ぐりにみられるルネッタ(イタリア語“半月“の意味)、裾、袖口、衿部分の閉じ目など、「手」の中から生まれるニットならではのディテールも魅力となっています。
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